90歳・義父の尿漏れと向き合う日々

シニア

― 家族で支える、我が家の介助日記 ―

はじめに

これは、特別な知識や完璧な介護の話ではありません。
90歳になる義父と、同居する家族が、戸惑いながらも一緒に乗り越えてきた日々の記録です。
同じように悩んでいる誰かの、心が少し軽くなればと思い、書き残します。


義父のこれまでの暮らし

義父は、今年90歳になります。
田舎育ちで、体を動かすことが好きな人でした。

  • 毎食8種類の薬を飲んでいたが、ある時期から服用を中止
  • 毎日の散歩が日課
  • 認知機能にやや不安が見られる
  • 5年前に妻(義母)を亡くす

現在は、
息子夫婦と孫3人の、三世代で暮らしています。


引っ越しと、日常の変化

2024年6月、生活環境の変化に伴い引っ越しをしました。

それを境に、
それまで当たり前だった「毎日の散歩」に、少しずつ行けなくなっていきました。

そして、2024年12月。
人生で初めてのぎっくり腰を経験します。

この出来事をきっかけに、義父の体に大きな変化が起こりました。


尿漏れの始まり

ぎっくり腰の直後から、
急な尿意が起こり、トイレまで間に合わないことが増えてきました。

最初は「ちょび漏れ」程度でしたが、
毎日の洗濯物が一気に増え、
下着やズボンを合わせて20枚以上になる日も珍しくありませんでした。

そこで、オムツパットを使い始めました。


進行する症状と、家族の負担

しかし、尿漏れは少しずつ進行していきました。

  • 起きている間も、チビチビと漏れる
  • パットをしていても洗濯物は減らない
  • 上下合わせて1日30枚以上の洗濯

同時に、義父は昔の古傷であるあばら骨の痛みを訴えるようになります。


頻尿と、夜の介助

昼間は2時間おきのトイレ。
夜は、漏れる前から不安になり、

  • 30分~1時間おきにトイレへ
  • 夜中も何度も起きる生活

あばら骨の痛みで起き上がるのもつらく、
家族だけでの対応は難しくなっていきました。

そこで、
息子と孫が交代制で、1~2時間おきのトイレ介助に付き添うことにしました。

眠れない夜が続きましたが、
「一人にしない」ことを家族で決めました。


パットとパンツの見直し

尿漏れがさらにひどくなってきた頃、
パットやパンツの使い方を根本から見直しました。

試行錯誤の末、
現在はパット2枚方式に落ち着いています。

その結果、

  • ほとんど着替えが不要
  • 洗濯物が激減
  • 義父自身の不安も軽減

家族の負担も、ようやく少しずつ軽くなってきました。


これから大切にしたいこと

尿漏れへの対応は、まだ道半ばです。
それでも、これから取り組んでいきたいことがあります。

  • 無理のない範囲での散歩の再開
  • 昔飲んでいた薬茶の復活
  • 昼間のおしゃべりや人との関わり

体だけでなく、
気持ちが前を向ける時間を、少しずつ増やしていきたいと思っています。


おわりに

介護は、正解のない毎日の連続です。
うまくいかない日も、疲れ切ってしまう日もあります。

それでも、
「家族で一緒に悩み、工夫すること」
それ自体が、支えになっていると感じています。

これは、そんな我が家の
介助の記録であり、生活の記録です。


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