食事の時間って、家族にとって団らんのひととき。でも、義父の介護が始まってから、その時間が少しずつ心配なものに変わっていきました。
特に「ゴクン」と飲み込む前に、食べ物を口の中で「吸って食べる」ような仕草が増えて、そのたびに「ゴホッ、ゴホッ」と激しくむせる姿を見るのは、本当に胸が締め付けられる思いでした。
どうしたらむせないで、ゆっくりと食事を楽しんでもらえるんだろう。私も最初は途方に暮れてしまいましたが、介護のプロの方に相談したり、試行錯誤を繰り返す中で、いくつか「これなら!」という工夫を見つけることができました。
「吸って食べる」は危ないサイン?義父のむせを見て私がハッとしたこと
「うちの義父だけなのかな?」そう思っていた時期もありました。
口に入れたものがスムーズに喉の奥へ行かず、吸い込むようにしてしまう。そして、その後に激しいむせ。
介護の専門の方に話を聞いて、「吸って食べる」という行動が、実は誤嚥のリスクを高める危険なサインだと知って、本当にハッとしました。
食事中の「ゴックン」が難しくなる理由って?
私たちには当たり前の「食べる」という動作も、高齢になると様々な理由で難しくなるのですね。
口の周りの筋力や舌の動きが弱くなったり、飲み込みの反射が遅くなったり。義父の場合も、食べ物を口に入れてから飲み込むまでの時間が、以前よりずっと長くなっていることに気がつきました。
「吸って食べる」のは、食べ物を喉の奥に送り込む力が弱くなっているから、無意識に頑張ってしまっているのかもしれないと教えてもらい、義父の行動への見方が少し変わりました。
「もしかして誤嚥?」私の胸を締め付けた義父の様子
一番怖かったのは、食事中にむせて、顔が真っ赤になり、息が詰まりそうになっている義父の姿でした。
「もしかして、誤嚥してしまっているんじゃないか」。そう思うと、もう心配で心配で、食卓を囲むことが、私にとってプレッシャーに感じる日もありました。
「食べること」は生きる上でとても大切なことだからこそ、安全に、そして楽しく食べてもらいたい。その一心で、いろいろと調べて試してみることにしたのです。
介護のプロに教わった!むせを減らす食事介助の「これだけはNG」
最初は良かれと思ってやっていたことが、実はむせを誘発するNG行動だった、ということもありました。
プロの方からのアドバイスで、我が家の食事介助の方法を少しずつ見直していったのです。
スプーンでついやりがちな「危ない与え方」
私たちは、ついスプーンを口の奥まで入れてあげたくなりがちですよね。
でも、それがかえって、飲み込みの準備ができていないのに食べ物が喉の奥に行ってしまい、むせにつながると聞きました。
大切なのは、「口の真ん中より少し手前」でスプーンを止めてあげること。
- スプーンは、口の真ん中より少し手前で止めるようにしました。
- 一口の量は、以前よりずっと少なめに。
- 急がせず、義父のペースに合わせて「ゴックン」を確認してから次の一口を渡すように心がけました。
焦ってしまうと、つい次を急ぎたくなりますが、ここは我慢。義父の表情や喉の動きをしっかり見守ることが大事だと痛感しました。
食事中の声かけ、実は逆効果だったなんて!
「よく噛んでね」「ゆっくり飲み込んでね」
心配だからこそ、食事中にいろいろと声をかけてしまいがちですよね。
でも、実はそれらの声かけが、かえって義父の集中力を妨げ、むせにつながることもあると知って驚きました。
大切なのは、話しかけるよりも「見守る」こと。
食事中はできるだけ静かな環境で、義父が自分のペースで食べられるように見守ることを優先するようになりました。
今日からできる!高齢の親がむせても慌てない「わが家流」見守り術
「吸って食べる」という行動を見つけたとき、慌てずに対応できるよう、いくつか我が家で取り入れたことがあります。
食事の姿勢、これだけで変わる驚き
食事の姿勢も、むせと深く関係しているんですね。
猫背になっていたり、顎が上がりすぎていたりすると、飲み込みがうまくいかないことがあります。
義父の場合、座るときは少し前傾姿勢になるように、クッションを使って背中を支えてあげるようにしました。
| ポイント | 具体的な工夫 |
|---|---|
| 座る姿勢 | 背筋を伸ばし、軽く前かがみになるようにサポートします。 |
| 足の位置 | 足の裏が床にしっかりつくように、フットレストなどを使うのも良いでしょう。 |
| 顎の位置 | 顎を少し引いた状態がベストです。無理に上げすぎないように注意します。 |
少し姿勢を変えるだけで、むせる回数が減ったのには正直驚きました。
市販品もうまく活用!とろみ剤や食器で安心をプラス
手作りの工夫だけでは限界がある時も、もちろんあります。
そんな時は、市販の介護食用品を上手に取り入れるのも、安心への近道だと思います。
- とろみ剤:お味噌汁や飲み物に少しとろみをつけるだけで、口から喉への流れがゆっくりになり、むせにくくなります。無味無臭のものを選べば、味を変えずに使えます。
- 介護用食器:普通のコップだと飲みづらそうにしていた義父のために、傾けなくても飲めるような工夫がされたコップを使ってみることにしました。少しずつですが、自分で飲む楽しさを取り戻してくれたように思います。
これらのアイテムは、あくまで補助的なものですが、私たちの気持ちを少し楽にしてくれる、ありがたい存在ですね。
家族の気持ちに寄り添って。無理なく続けるための私の「心の持ち方」
介護は本当に終わりが見えないマラソンのようなものですよね。
時には心が折れそうになる日もあります。でも、完璧を目指さないことが、長く続ける秘訣なのかなと思っています。
完璧を目指さない、一歩ずつの大切さ
「今日はうまくいかなかったな」と思う日があっても、自分を責めすぎないでくださいね。
私も、「あれもこれもやらなくちゃ」と気負いすぎて、疲れてしまうことが何度もありました。
でも、ほんの小さなことでも、一つずつ改善していければそれでいいんだ、と思うようになってから、少し気持ちが楽になりました。
大切なのは、今日できたことを褒めてあげること。そして、明日もまた、無理のない範囲で一歩ずつ進んでいくことです。
困ったら頼っていいんだよ、という気持ち
介護は一人で抱え込むものではありません。
「誰かに相談したいけど、迷惑かな」「私の悩みなんて、わかってもらえないかも」
私もそう思っていた時期がありました。
でも、地域の介護相談窓口や、同じように介護を頑張っている仲間と話すことで、気持ちが楽になったり、新しいヒントが見つかったりすることもあります。
もし今、あなたが同じように悩んでいるなら、どうか一人で抱え込まず、周りを頼ってみてください。それが、あなた自身の、そして大切な家族のためにもなると思います。
高齢の家族が食事中にむせるのは、本当に心配なことです。
特に「吸って食べる」という行動が見られたら、それは体からの大切なサインかもしれません。
我が家では、食事の姿勢や介助の方法を少し見直したり、市販品を上手に取り入れたりすることで、むせの回数を減らすことができました。
介護に「これが正解です」という答えはありません。その時々で悩みながら、家族で話し合いながら進んでいくものだと思います。
今回ご紹介した方法も、あくまで我が家の体験です。
同じように介護を頑張っている方の参考になればうれしく思います。
もし、食事以外の「口腔ケア」で困っていることがあれば、別の記事で我が家の体験談を詳しく書いていますので、そちらも読んでみてくださいね。


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